ダム名 日向神ダム(ひゅうがみだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 矢部川/矢部川水系
所在地 福岡県八女郡黒木町大字大渕字松瀬向
着工年/完成年 1953年/1959年
用途 洪水調節、防災/不特定用水、河川維持用水/発電
堤高 79.5m
堤長 146.0m
堤体積 234,000m3
総貯水量 27,900,000m3
有効貯水量 23,900,000m3
ダム湖名 日向神貯水池
日向神ダムは、福岡県南部を東西に貫流して有明海に注ぐ矢部川に造られた堤高約80mの重力式コンクリートダムで、洪水調節と河川流量の維持、発電の用途を持って昭和34年に完成しました。ダムサイト周辺の日向神峡にはあちこちに奇岩が見られ、それらの岩の間にそびえ立つダムは一種異様な雰囲気を醸し出しています。また高さと比較して堤長が短く、縦横比の関係で数字以上に高く見える堤体です。
目につく放流設備はクレスト部に非常用洪水吐のラジアルゲートが2門、堤体中ほどに常用洪水吐の放流口が2つ、さらに堤体下部に低位放流用と思われるバルブを2つ装備。この低位放流用バルブの用途は詳しくは分かりませんが、平成17年6月の渇水で有効貯水量分が底をついた時には死水部分の水を放流するために使われたようです。
堤頂部は細いながら車で通行でき、またダムの脇を通っている国道442号線を下流側に少し迂回すれば、すぐ下流の松瀬ダムを経由して堤体を真下から見上げられる場所に到達することも可能です。奇岩に囲まれ、水が流れる音以外は静かな下流側とは対照的に、日向神貯水池の湖畔には桜並木や観光客向けの飲食店が立ち並んでいて、明るく賑やかなダム湖という印象です。