ダム名 | 西平ダム(にしだいらだむ) |
ダム形式 | 重力式コンクリートダム |
河川名/水系名 | 揖斐川/木曽川水系 |
所在地 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町 |
着工年/完成年 | 1936年/1939年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 31.5m |
堤長 | 144.4m |
堤体積 | 71,000m3 |
総貯水量 | 4,490,000m3 |
有効貯水量 | 1,222,000m3 |
ダム湖名 | |
昭和11年に着工され、14年に完成した西平ダムは、当時揖斐川を中心に電力供給事業を行なっていた揖斐川電気(現イビデン)によって造られた発電専用の重力式コンクリートダムです。その後、昭和17年に電力管理施行令によって日本発送電に出資され、戦後の電気事業再編を経て、現在は中部電力が管理しているというかなり歴史の古いダムです。 堤体は同時期に全国的に多く造られた発電専用ダムの典型と言えるデザインで、クレスト部にラジアルゲートが6門並び、右岸側には管理所とダム式の発電所が設置されています。朱色っぽい、いわゆる中電レッドに塗装されていることの多い中部電力のダムのゲートですが、ここはイビデンのCMの最後に出るロゴマークの色に近いダークグリーンに塗られています。すぐ上流にある同じ中部電力の久瀬ダムのゲートが朱色であることを考えると、やはり純粋な中電血統ではない、中電はあくまで育ての親、というアイデンティティの現れなのかもしれません。戦争によって生き別れてしまった、産みの親会社の持つイビデニズムを今も頑に守っていると言えるでしょう。 ところで、2008年にこのダムの上流に完成した超巨大多目的ダムである徳山ダムの水をこの西平ダムから取水し、都市用水として木曽川に送る導水路が計画されています。完成から70年経過して、さらに新しい役割を担う可能性もあり、これからもますます活躍が期待されます。 |