ダム名 | 佐久間ダム(さくまだむ) |
ダム形式 | 重力式コンクリートダム |
河川名/水系名 | 天竜川/天竜川水系 |
所在地 | 静岡県磐田郡佐久間村大字佐久間 |
着工年/完成年 | 1953年/1956年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 155.5m |
堤長 | 293.5m |
堤体積 | 1,120,000m3 |
総貯水量 | 326,848,000m3 |
有効貯水量 | 205,444,000m3 |
ダム湖名 | 佐久間湖 |
天竜川水系のみならず日本を代表するダムとして知られる佐久間ダムは、国を挙げて電力開発を行なっていた昭和20年代終わりに計画、着工され、初めてアメリカから輸入された大型建築機械や技術者などの手を借りながら、着工からわずか3年という短期間で完成した、日本で最初の超巨大重力式コンクリートダムです。下流に設置された佐久間発電所に水を送るほか、山を隔てた隣の新豊根ダムとの間で揚水発電も行われています。 堤体のデザインは、その後に続いて建設される日本の重力式コンクリートダム達のまさに礎になったと言えるべきもので、クレスト部に非常用洪水吐のローラーゲートが並び、そこから直線的な導流部が下まで伸びています。堤体下流面の上部だけが垂直になっていて横に白い線が入ったように見える(ちなみに私は勝手に「襟」と呼んでいます)特徴も、その後の多くのダムに受け継がれています。貯水池の左岸には佐久間発電所への取水塔が2本建っています。これが円形の少しレトロなデザインで、非常に良い雰囲気です。満水状態では見えませんが、右岸には新豊根発電所への導水管の出入り口があるようです。堤体左岸の斜面の上には「佐久間電力館」というPR施設もありますが、残念ながら近々閉館してしまうそうです。 天竜川流域の山村はどこも過疎化が進み、観光客もそれほど多くないようでとても寂れているように見えますが、この佐久間ダムはとても魅力に溢れていて、時間さえ許せば私は何度でも訪れたいと思います。少し整備すれば、完成当時のような人が集まるランドマークとして復活するのではないでしょうか。 |