ダム名 足尾砂防ダム(あしおさぼうだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 渡良瀬川/利根川水系
所在地 栃木県上都賀郡足尾町
着工年/完成年 1950年/1954年
用途 砂防
堤高 39.0m
堤長 204.0m
堤体積     m3
計画貯砂量 5,000,000m3
足尾砂防ダムは、渡良瀬川の最上流部、松木川(渡良瀬川)と仁田元川、久蔵川の合流地点に建設された大規模な砂防ダムです。周囲は銅(あかがね)親水公園として整備され、銅山の歴史などが展示されている建物もありますが、それよりも周囲の光景の方がおそらく何倍も強烈です。
この付近一帯は足尾銅山最盛期の中心地だった場所で、鉱山が閉山されてから30年近く経った今でも、精錬所などの鉱山施設や従業員の住んでいた家が朽ち果てた姿で残っています。しかしそれ以上に衝撃的だったのは、鉱山から排出される有害な煙で植物が死に絶え、周囲がタダの岩山と化している光景です。
山は完全に保水力を失い、雨のたびに大量の土砂が流れ出していたようです。そこでこの場所に、当時としては東洋最大の砂防ダムが建設されました。周囲は未だに岩肌を露出させた山々がそびえ、あちこちに土砂に埋まった砂防ダムの姿が見えます。植林などで徐々に緑を回復しつつあるものの、山が元の姿を取り戻すにはまだまだ時間が必要なようです。
ただし個人的な意見では、これを「自然破壊」の一言で片付けることはできません。人によって意見は分かれると思いますが、様々な要素が絡み合った歴史が作り出した光景に、私はしばし陶酔してしまいました。凄すぎて写真もあまり撮っていません。気になった方はぜひ自分の目で見て、その時に沸き上がる感情を味わってみてほしいと思います。