ダム名 小牧ダム(こまきだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 庄川/庄川水系
所在地 富山県東砺波郡庄川町小牧
着工年/完成年 1916年/1929年
用途 発電
堤高 79.2m
堤長 300.8m
堤体積 289,000m3
総貯水量 37,957,000m3
有効貯水量 18,858,000m3
ダム湖名 小牧貯水池
岐阜県の荘川村に端を発し富山湾へ流れている一級河川の庄川には、上流から下流まで数多くの発電専用ダムが設置されています。その中で最初に完成したのが小牧ダムで、完成当時は日本最大のダムでした。
堤体は若干アーチしている重力式コンクリートダムで、クレスト部にずらりと17門並んだ黒いラジアルゲートが最大の特徴です。また堤体下部にはコンジットゲートと思われる放流管が数本装備されています。そのほか右岸側には排砂用のキャタピラゲートやエレベーター式の魚道、右岸側には材木の流送のための設備が設置されており、かなり見どころの多いダムと言えます。
小牧ダムは昭和初期に完成したとは思えないほど重厚で、70年以上経った今でも美しい姿を見せています。そして2002年、ダムとしては日本で初めて国有形文化財に登録されました。その堤頂部は解放され、大きくはないものの駐車場も併設されているので、車を止めてゆっくりダムを見ることができます。ここは日本の建築技術の一時代を築いたダムとして、ぜひ見ておきたいダムのひとつです。
また湖畔には、ダムサイト付近の船着き場から出る船に乗ってしかたどり着くことのできない、隠れた温泉宿もあります。