ダム名 祖山ダム(そやまだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 庄川/庄川水系
所在地 富山県東砺波郡平村祖山
着工年/完成年   年/1930年
用途 発電
堤高 73.2m
堤長 132.0m
堤体積 146,000m3
総貯水量 33,850,000m3
有効貯水量 9,205,000m3
ダム湖名 祖山貯水池
関西電力の庄川発電ダム群のひとつ、祖山ダムは下流の小牧ダムに次いで1930年に完成した重力式コンクリートダムです。堤体のデザインはこのダム群で一貫しているクレスト部に黒いラジアルゲートが並んでいるもので、堤体下部に放流管を何本か装備している点も小牧ダムなどと同じです。特徴的なのは下流側から見た光景で、真ん中の山を挟んで右岸側と左岸側に2つの堤体が設置されているように見えます。実際の堤体は右岸側のもので、左岸側の堤体に見える部分は既存の尾根を補強した副堰堤のようです。
付近を走る国道156号線は大部分がスノーシェルターに覆われているため、ダムに至る道を見つけるのは少し難しく、また入って行っても左岸側の副堰堤の入口で一般車両通行止めになっているので、そこからダムサイトまでの数百メートルは徒歩で行かなければなりません。堤体付近は特に柵などもないので見学は自由にできるようですが、ダム管理所がすぐ脇にあるので目立つ行動は避けた方が賢明でしょう。道はそのままダムの上を通り、右岸側の山の中へトンネルになって続いています。先がどこに続いているのかは不明ですが、郵便局のオートバイが中へ消えて行ったので、おそらく民家があるものと思われます。
国道沿いにある小牧ダムと比較すると、ほとんど同時期に完成しながら地味な印象の祖山ダムですが、本当に静かな堤体付近の雰囲気は他のダムにはない大きな魅力です。