ダム名 管野ダム(かんのだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 置賜野川/最上川水系
所在地 山形県長井市寺泉藤倉
着工年/完成年 1946年/1953年
用途 洪水調節、防災/不特定用水、河川維持用水/灌漑用水/発電
堤高 44.5m
堤長 81.8m
堤体積 37,000m3
総貯水量 4,470,000m3
有効貯水量 3,042,000m3
ダム湖名 菅野貯水池
管野ダムは山形県が昭和29年に完成させた小さな重力式コンクリートダムです。堤体は一見するとクレスト部にローラーゲートが2門設置されているだけの、よくある小型の発電専用ダムといった感じですが、洪水調節や灌漑用水の供給といった用途もある立派な多目的ダムです。機能的にはシンプルながら、彫りの深い重厚なデザインと言えます。また、堤高に対して堤長が小さいため、数字以上に高さがあるような気がします。個人的にはゲートの間の擁壁の上にちょこんと乗った操作室らしき建物の不釣り合いさ加減や、上部が繋がっていないゲート支柱などがとても気に入っています。
半世紀もの間がんばってきた管野ダムですが、その間に計画を上回る洪水があったり下流の灌漑用水や上水道用水の重要が増大したため河川計画が見直され、すぐ下流の位置に約10倍の貯水量を持つ長井ダムの建設が決定、管野ダムはその役目を終えて水没することになりました。もちろんダムには感情などないのですが、もうすぐ役目を終えるダムには何とも言えない哀愁を感じてしまいます。長井ダム建設に伴う付替道路の橋が管野ダムの真上、はるか高いところを通っているのが泣けてきます。
2003年8月現在、長井ダム建設に伴う付け替え道路の管野ダムより上流部がまだ未完成のため、管野ダムには比較的容易にたどり着くことができますが、これが開通した後は管野ダムへの道が一般車通行止めになる可能性もあります。記録から消えるダムを記憶に残したい方は早めに訪れた方がよいでしょう。ちなみに、長井ダム完成後はゲート類が撤去され、長井ダムの取水設備を守る砂防ダムとして湖底で余生を送るようです。