ダム名 水ケ瀞ダム(みずがとろだむ)
ダム形式 重力式コンクリートダム
河川名/水系名 寒河江川/最上川水系
所在地 山形県西村山郡西川町大字水沢字上の平
着工年/完成年 1980年/1990年
用途 発電
堤高 34.0m
堤長 372.0m
堤体積 116,000m3
総貯水量 1,936,000m3
有効貯水量 1,425,000m3
ダム湖名 水ケ瀞貯水池
水ケ瀞ダムは、寒河江ダムの下流約5kmの位置に設置されている、寒河江ダムからの発電用水の逆調整のために建設された東北電力の発電専用ダムです。寒河江ダムからの発電放流は一日を通して一定でないため、その水を水ケ瀞ダムに貯めて一定量を放流することにより下流の流量を安定させています。その際、ダムに併設された発電所を経由してさらに効率良く発電を行なっています。
堤高34mに対して堤長372mと、極端に幅広い堤体が特徴の重力式コンクリートダムで、放流設備は中央よりやや左岸側のクレスト部分に3門のラジアルゲートが設置され、そのすぐ隣に発電放流用のローラーゲートがあります。逆調整用のダムなので、おそらく普段は発電用の放流口から一定量を放流し、流量が多い時はクレストゲートも使用して対応しているものと思われます。
堤体上は立入禁止になっていますが、すぐ下流に橋が架かっているので幅広のダムを正面から見ることができます。右岸側には公園のような広場も設置されていました。周囲はのどかな農村地帯で、国道からそれた場所で交通量も少ないので落ち着いて見学できそうです。
ちなみに現在の水ケ瀞ダムは2代目で、初代水ケ瀞ダムは寒河江ダム建設に伴って水没しているそうです。1929年に完成した初代も同じ東北電力所有の発電専用ダムで、堤高22mの重力式コンクリートダムでした。